中堅中小企業の経営者、経営幹部の方々と面談することがあります。
最近(2024年6月)の業績などをお聞きすると、
コロナ前までに回復したところ、
または回復しているがコロナ前までには至ってないところ、
様々です。そんな中で大きな課題の一つが採用です。
まず、新卒、高校卒、大卒がなかなか採用できない、
と皆さんが発言します。人材不足はあらゆる場面で発生しています。
有名な大企業がごっそりと採用していくとのことでした。
製造業では現場を担う工業高校卒業の生徒が欲しくてたまりません。
また将来の幹部候補としての総合職としてを採用したくても叶いません。
企業はどうするかと聞くと、新卒を諦めて中途採用に力を入れているそうです。
大企業の大量採用の煽りを受けて、中堅中小企業は新人採用が思うように叶いません。
それともうひとつ、意欲ある人材を如何に育てていくのかが課題でもあります。
例えばグローバルに事業展開をする企業の話によると、
海外勤務に意欲ある人材が不足している、と語ってました。
また、ある別の企業ではメキシコに10年前に工場進出をしました。
現在、日本から3名が転勤で現地で働いています。
意欲をもって海外勤務を希望する人材を育てるのに苦労していると言っていました。
人材確保の対策で地方に事業展開
人材の確保に苦労している企業が考える対策の一つに、
地方に住む人たちに人材を求めることです。
例えば、沖縄県、工業高校があり、優秀な生徒が沢山います。
でも沖縄県には製造業を営む企業が少ないです。
毎年、多くの生徒が大都市圏周辺の企業に就職しています。
人材確保を目指す企業と就職先を求める生徒たちの双方にとって好都合です。
そのために企業は受け入れ態勢を整え、
職場環境を改善したりすることにも取り組んでいます。
住まい、社宅を用意します。遠方から慣れない土地に若者がやってくる、
初めての場所で生活をする、そのためには住まい環境が大切です。
少しでも快適に過ごせる場所が必要です。
次は職場環境も見直さなければなりません。働きやすい環境作り、
福利厚生の充実を目指します。
さらに周りの同僚の皆さんが暖かく受け入れる気持ちも大切です。
これが最も大切なことです。
しかし、せっかく就職しても、親元を離れての生活になじめずに、
あるいはホームシックで会社を辞めて、また地元に戻る若者も大勢います。
どうしても定着率の課題が生まれます。
課題の解決の一つに、働く人たちを連れてくるのではなく、
働く人たちがいる場所で事業を行う、
例えば生産部門の工場を地方に立地すること
は雇用を確保するための対策の一つです。
しかし簡単に決められる事ではありません。
大きな投資が必要になることでしょう。
将来の事業の成長を目指している経営者の皆さんでも
簡単に決断できることではありません。
いまやあらゆるものが大都市圏に集中しています。
利便性の高さ、交通アクセスの良さなど事業をする上でも
生活をする上でも便利です。ますます企業が集まり、人口も集まります。
でもそれがよいとは思えません。
例えば自然災害の発生、それに備えてBCPの観点でどうするのか。
企業だけではありません。自然災害が大都市圏で発生したら生活は
どうなるか、想像してみましょう。
是非、一考していただきたいものです。
事業継続のために、また地域活性化のために、集中ではなく分散して
事業経営、生活を見直す必要があると思っています。
だれも今の状態がベストだとは思っていないでしょう。
就活は視野を広げて活動しましょう
就職する企業を選択する時、どこで働くのか、生活の場が
どこになるのかも重要なポイントとして検討しなければなりません。
将来、転勤する場面もあるでしょう。
企業の拠点が国内か海外かどこにあるのかも調べておきましょう。
入社に際して希望勤務地を聞かれることもあるでしょう。
コロナ後には在宅勤務が定着した職種、あるいは企業もあります。
仕事と生活の場は一蓮托生です。
どの場所で働くのか、働きたいのかも考えなら、就活することは大切です。
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