ニデック急落とオリンパス事件から学ぶ投資判断

はじめに:株式投資は「信頼」との戦い

株式投資において、企業の業績や成長性はもちろん重要ですが、それ以上に「市場からの信頼」が株価を大きく左右することがありますね。これは言うまでもないことです。しかし今回、私はニデック株を購入したことで、その“信頼”の重みを身をもって体験しました。

ニデック株を買ってしまった理由とその直後

EVや精密モーター分野での技術力に惹かれ、2024年1月ごろ、ニデック株を3,700円程で購入しました。この時期は、EV向け統合駆動装置「E-Axle」の量産体制強化や、海外子会社の拡張などが好感されていたタイミングです。
ところがその事業が上手くいかず株価は下落傾向が続きました。
そして、今回、2025年9月に監査法人による「意見不表明」、東証による「特別注意銘柄指定」、日経平均からの除外決定など、ネガティブなニュースが相次ぎました。とんでもない展開となった。

結果として株価は連続ストップ安となり、現在(2025/10/28)は2,070円まで急落。売却も困難な状況に陥っています。

あのとき(2024年1月)、ニデックの未来に期待していた。EVの波に乗り、世界を変える技術を持つ企業だと信じていた。だからこそ、今回の急落はただの損失ではなく、“信頼”の崩壊だった。

今の状況と市場の評価軸

市場は今、ニデックの技術力や業績よりも「内部統制の信頼性」に注目しています。
東証の監視下で、企業としてのガバナンスや情報開示姿勢が問われているのです。

市場が評価するポイント

  • 適正な決算開示ができるか
  • 再発防止策が実行されているか
  • 株主への説明責任を果たしているか

と言われています。

オリンパス事件から学ぶ“復活の条件”

同様な出来事が過去に無かったか調べました。
2011年、オリンパスは過去の損失隠しによる粉飾決算が発覚し、株価は2,700円から400円台まで急落しました。東証から上場廃止の警告を受けるも、期限内に訂正決算を提出し、上場維持に成功。

現在の株価は約1,960円。事件前の水準には戻っていませんが、医療機器企業としての地位を確立し、信頼を徐々に回復しています。

今後のニデックの展開予想

観点 ポジティブ要素 リスク要素
技術力 EV・AI分野で競争力あり 信頼失墜で提携・資金調達に影響
財務 債務超過ではない 決算未定・無配で市場不安
IR対応 調査協力姿勢あり 情報開示の遅れが不信感を招く

私の対応と読者への提案

今は売却が困難な状況ですが、冷静に情報収集と記録を続けていこうと思ってます。
損益通算や税務対応の準備も進めながら、企業の対応を見守るしかありません。

この経験を「転機」と捉え、ブログで共有することで、同じような悩みを持つ読者にとってのヒントになればと思っています。

まとめ:信頼は一夜にして失われ、回復には年単位が必要

株式投資は「数字」だけでなく「人間の心理」と「制度の理解」が試される場です。
ニデックの今後を見守りつつ、私自身も“信頼”を軸にした投資判断を磨いていきたいと思います。

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